ザ・ロード Walk This Way ★★☆☆☆
The Road / John Hillcoat / 米・2009年 / 111分 / 製作費 $2500万 / 興行収入 $2500万

彼にとっての善とは息子を守ること。それ以外のすべては二の次で障害になる物はすべて悪。だから彼の目に映るものすべて、息子以外は悪だ。だから善なる者など彼の前には現れるはずは無い。
その砦たる父親から解放された時に息子の前に善なる者は現れた。銃を下ろし、話を聞くという行為は父親の選択肢にはないのだから。世は心を映す鏡。
父と死別するシーンでの息子のクローズアップが不快でしょうがない。そもそも息子に感情を揺さぶられる事はなかった。だから近づくと不快だ。悲しい表情をしている哀れな子羊なんて見たくない。しかも彼はちゃんと立ってこの荒廃した世界を歩いたのだから、別れの場面は相応のショットで答えて欲しかった。
その一方で人食いに捕まりそうになった際、息子に銃を向けるシーンは心を揺さぶられた。彼の痛み、苦しみが、銃を撃つ行為が、心を打つ。
抱きしめられ安心する息子の顔ではなく、抱きしめている父親の、彼の顔を、喜びと先にわたる不安が混ざる顔が心を打つ。
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